モラン工法とは
「モラン工法」とは、ほ場畦の漏水防止工法です。 強力な遮水効果を持つベントナイトによる遮水壁を畦に構築することで、老朽化した畦からの漏水を防ぎ、水田の保水能力を回復させる効果があります。 専用プレート打ち込みによる溝形成から遮水材投入の一連の工法を「モラン工法」として開発しました。
モラン工法の特徴
長期遮水
粒状の遮水材は複雑な隙間へ入り込み、水分を含むと軟粘性の遮水壁となってすぐに効果を発揮します。
セメントとは違い、硬化してヒビ割れることが無いので、土壌への追従性を保ちながら半永久的に遮水機能を発揮します。
自己修復機能があるので害虫・害獣の穴にも有効です。
環境適応
遮水材は自然由来の無機鉱物なので劣化することはありません。
土壌環境基準や日本薬局方にも記載があり人体にも環境にもやさしい素材です。
短期間施工
標準施工距離100〜150m/日と施工が早く、耕作への影響を抑えられます。
従来工事に比べて施工期間は1/4以上短縮できます。
様々な土質・局所施工
掘削工事は不要です。畦の形状を保ったまま効果的な遮水壁をピンポイントに構築するので工事の影響範囲が小さくて済みます。
従来工法では土留めを必要とするような高低差のある圃場でも標準作業で対応できます。
またブレーカーによる打撃工法のため、硬い地盤にも対応します。
経済性
大がかりな従来の漏水防止工法に比べて高い遮水機能をもつだけでなく経済的です。
従来工事に比べて工事費は約1/2となります。
作業性向上
漏水による「畦やせ」や「下段ほ場畦際の軟弱化」が防止できるので、トラクターなど農耕車が淵まで安定して作業できるようになります。
付加機能
モグラやネズミなどの害虫・害獣を寄せ付けない忌避材を遮水材に混合投入します。
忌避材も人体や環境に無害な自然由来の材料です。
モラン工法の効果とメリット
畦の漏水が原因となる様々な問題をモラン工法は解決します。
そして更にベントナイトの特徴を活かした長寿命・高機能という付加価値を実現します。
漏水を止めることで
・水管理の作業手間が減る。
・稲の生育に適切な水温と地温が確保できる。
・肥料・除草剤・不明水の流出が防止できる。
メリット
・管理コストの低減
・収穫量の増大
・環境への影響低減
・適切な水資源の循環
施工比較